カップ麺コーナーも変化が乏しいように見えて、地味に進歩しつつあるのか、徐々に油そばのカップ麺が出回るようになってきたようです。
油そばというのは、スープの代わりに油分多めなタレをかけてかき混ぜて食べるもので、普通のラーメンやつけめんなどに追随するように広まっているのですが、カップ麺として出ているのは結構珍しいので、どんなものかなと思い早速レビューしてみることに。
そんなわけで今回レビューするのは『ファミリーマート』から『中華そば しながわ ABURASSO 味濃いめ』。
有名店シリーズのようで、池袋にある「しながわ」という有名店の商品なのですが、商品名に店名が入ってるせいでちょっとややこしいですよね。
油そばを知らない人は「えっ中華そばなの?」と混乱してしまうかもしれません。
一応名前自体は油そばっぽいネーミングではあるのですが、変に横文字なせいで分かりにくいですよね。
ちょっとどんな感じになるのか予想しにくいので楽しみでもありますが、さっそくレビューと参りましょう!!
ファミリーマートの『中華そば しながわ ABURASSO 味濃いめ』の概要
基本的な概要
メーカー | 東洋水産 |
種別 | 油そば |
かやく | 味付豚肉、たまねぎ、ねぎ、のり |
ソースなど | 液体ソース(醤油ベース?) |
価格(税込) | 240円 |
カロリー | 649キロカロリー(一包装あたり) |
商品説明
ファミリーマートの公式サイトでの商品説明は以下の通りです。
東京・池袋の人気店「中華そば しながわ」監修のカップ麺限定メニューです。醤油とポークエキスをベースに黒コショウと唐辛子をきかせ、ラー油とニンニク風味のオイルを合わせたタレが特徴です。
引用元:ファミリーマート公式サイト
実際に食べてみる
作り方はほぼカップ焼きそば
カップ焼きそばっぽい容器そのままに、作り方もカップ焼きそばそのままのようです。
この辺り変に難しいことを考えずに直感でできそうなのは便利と見るか無個性と見るか。
とはいえ昼食に難しいことは考えたくないので、楽に食べられるならそのほうがありですかね。
地味に以前食べたセブンイレブンの大盛焼きそばと比べると全体量はさほど変わらないのにカロリーが100キロカロリーくらい低いのが意外です。
どこかヘルシー要素があるんでしょうか……?
少な目のかやく、そして液体タレ
蓋を開けてみると、やはりカップ焼きそばよろしくかやくとのり、液体タレが入っていました。
それ自体は「まあこんな感じだよな」とは思うのですが、かやくの量が思ったより少ないように感じられます。
その代わりにのりはしっかり入っているというか。のりに何かこだわりでもあるんでしょうか。
お湯を入れてから五分掛かるので、ちょっと長めの焼きそば感覚で待つことになります。忙しい時にはちょっと向かないかなあ。
食べてみての評価
麺
油揚げ麺ではありますが、焼きそばなどと比べるとちょっと太めで固め。
そして味は普通の中太麺より大分そばっぽく感じました。
焼きそばよりもそばっぽい。
麺自体がやや太めなのもあってラーメン感覚で啜っていくとのどに詰まりやすいので注意が必要です。
スープがない分ちょっと食べにくいですね。
タレ
「醤油とポークエキスをベースに黒コショウと唐辛子をきかせ、ラー油とニンニク風味のオイルを合わせたタレ」とのことですが、そこまでいろんな風味が感じられる訳でもなく、せいぜいがちょっと旨味が増した醤油くらいの味しかしないタレです。
商品名では濃いめらしいのですが、しつこく主張してくることもなく、シンプルに醤油の味が楽しめます。
ただ、これが今一麺と噛み合っていないというか、カップ麺形式でふやかした麺とはちょっと合ってないように感じるんですよね。
これがチルド麺だったら普通に美味しく感じられたと思うんですが、ちょっともったいないですね。
具材
かやくは申し訳程度の細かく切り分けられた肉とたまねぎとねぎです。
具材としての存在感があまり感じられないのはこの手のカップ焼きそば風の商品にはよく見られますが、飲んで楽しめるスープがなく、ラーメン以上に具材の存在感が重要となる油そばにおいて、この具材の存在感のなさはとても微妙と言いますか、残念要素としか言いようがありません。
これがカップ焼きそばなら納得できる具材の少なさも、油そばでやられるとがっかり度合いが桁違いとなります。
代わりと言っては何ですがのりは結構がっつり入っていて、のり好きな人なら楽しめるかもしれませんが、こののりも地味に曲者で、手早く食べようとすると歯に張り付き唇に張り付き水分を奪い、何かと邪魔をしてきます。
のりそのものは嫌いではありませんが、ちょっと多すぎるように感じますし、その分かやくを入れておけばいいのになあと思わずにはいられません。
わき役をメインのように据えるのは完全に采配ミスだと思います。
評価
(5段階評価・標準は★3つ)
麺 | ★★ |
タレ | ★★★ |
具材 | ★ |
コスト | ★★ |
総合 | ★★ |
食べてみての感想などを
かなり微妙な商品です。
油そばは筆者も結構好きなのですが、カップでこの出来だとちょっと二度は食べたくないなあと思わずにはいられませんでした。
「しながわ」ではこのくらいの油そばしか出せないのか、それとも適当に監修しているだけなのか、いずれにしてもちょっと酷いというか、残念要素てんこ盛りなのが残念ですね。
麺は太め固めでやや食べにくく、食べ応えはあるものの麺類という比較的ささっと食べる傾向の強いものにも拘らずもさもさと時間をかけて食べることを余儀なくされます。
タレは麺とあまり相性がいいとはいえず、味そのものは悪くないですし、全体にいきわたるくらいはっきりとした味ではあるのですが、全体のレベルを引き上げるほどでもなく、これ単体が良くてもどうにもならないです。
具材に関してはひどいの一言。かやくは申し訳程度に入っているにすぎず、「これのどこが油そばなんだ?」と聞きたくなるほど油そばっぽくありません。
のりは油そばっぽくはありますが、のりばかり大量に入っていてももさもさ感が余計に増し、口の中の水分が奪われたり歯や唇に張り付いたりで余計に食べにくく感じられるため、明らかに分量とバランスを間違えていると言わざるを得ません。
このような商品ですと、200円超えではパフォーマンスがいいとは言えませんね。
個々の要素が全くかみ合っていないものを無理やり油そばと言い張っているかのようで、油そば要素も今一感じられないできの悪い醤油味のカップ焼きそばを食べているかのようでした。
一応、麺はボリュームがそこそこあり、タレは味自体は悪くないなど擁護できる要素もない訳ではないのですが、それらがあってもこれくらいの評価が妥当だと判断しました。
油そば系のカップ麺が少ない中でこういう商品となると、ちょっと今後のカップ油そばに挑戦するのが怖くなってしまいますね。もうちょっとこう、ちゃんとしたものをお出ししてくれたらありがたいのですが。
筆者としても、どうせなら全方位に満足できる美味しい油そばを食べたいですし、今後に期待したいところです。
どうかこのレビューをご覧になった方が、今後美味しいカップ油そばを楽しむことができる未来を送れますように。
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