セブンの『焼おにぎりの出汁茶漬け(鮭)』ありそうでなかった逸品！？

冬も深まり、温かい食べ物ばかり食べるようになってきましたが、コンビニ飯というと、やはりこの時期は温かい麺類や、カレーなどのスパイシーなものがありがたく感じてしまいますね。

家などでゆっくり食べられるならば別の選択肢もあるのですが、寒さ厳しいこの季節、できればてっとり早く食べてしまいたい、という時には、温かいだけでなく、手早く食べられるシンプルさも重要になってきます。

そんな中、「セブンイレブン」の新商品がなかなか変わっていましたので、今回レビューすることにします。

今回レビューするのは、『焼おにぎりの出汁茶漬け（鮭）』。タイトルにもありますが、お茶漬け系の商品って、手っ取り早いですが意外とコンビニにはなかった概念で、買って温めればすぐ食べられる、というのは今まで店頭では見かけませんでした。それが出たのです！

これに関してはセブンはパイオニア。ありそうでなかったに気づけたのはすごいですよね！

ですが肝心なのは味や食べやすさ。果たしてセブンはパイオニアとして、この点を乗り切る事ができるのか！！

セブンイレブンの『焼おにぎりの出汁茶漬け（鮭）』の概要

基本的な概要

商品説明

セブンイレブンの公式サイトでの商品説明は以下の通りです。

一番出汁と食べる焼きおにぎり茶漬けです。

引用元：セブンイレブン公式サイト

実際に食べてみる

意外と大き目な焼きおにぎり、そして鮭

この商品、何と言ってもまず目を引き寄せるのは包装の上からでも見えるどっしりとした焼きおにぎり。そしてその上に乗った鮭でしょう。

これだけで商品棚に並んでいたら「なんだこれは」となる訳で、中々奇抜な印象を受けます。

そしてこれがお茶漬けだと解ると、今度は「これが中に入っているのか」とすぐわかる訳ですよ。

焼きおにぎりと鮭を使ったお茶漬けというと、組み合わせ自体は飲み屋やカラオケなどでもちょっとした料理として提供されていますが、コンビニでは意外となかったもので、こういったものがコンビニの陳列棚に並んでいるのを見ると、「これ系の商品もいよいよこういうのも出すようになったか」と、ちょっとした驚きと共に、嬉しさも感じさせてくれました。

こういう進歩、嬉しいですよね。尚蓋の横にワサビもついています。ワサビの風味は好き嫌い分かれるところでしょうが、筆者的には「中々渋いところを突くなあ」と思いました。

小さめのカップでも律儀に分けてくれている

蓋を開けてみると、まず実際に目に入るのはご覧のシート。

これによって焼きおにぎりとつゆとを分けているようで、これのおかげで食べる前からおにぎりがべちゃべちゃになっていたり、ふやけているという事はなさそうです。

ものとしては地味ですし、近年は麺類などでも普通に使われている技術ではありますが、このサイズの容器でもきちんと横着せずに気遣いができているのは地味に嬉しいポイントですよ！

こういう細かいところが、食感や風味に違いを出すんですよねえ。

食べてみての評価

ご飯

ものとしては焼きおにぎりがどん、と一つ入っているだけです。

焼きおにぎりのサイズはコンビニで売られている一般的なおにぎりとそんなに変わりません。

なので量的には弁当類や麺類と比べると、かなり控えめの量となっています。

ですが、ただ焼いてあるだけでなくきちんと醤油味、それも鰹節もしっかり利いていて、風味は抜群！

食感も、入れたばかりの頃は焼いた時の硬さが残っていて、それが時間の経過とともに柔らかくもなり、それでいてまだ硬い部分も感じさせてくれて、と、飽きがきません。

この辺り、歯や顎の弱い方も自分で調節できるポイントとして、他にはない珍しい利点と言えそうです。

つゆとの相性もよく、「もっと食べたい」と感じさせてくれる良質なご飯といえるでしょう。

具材

蓋を取る前から目立っていた鮭と、後は水菜が具材となっています。

こちらはやや控えめですが、焼おにぎりとつゆの風味を阻害しない、程よいわき役といった感じに収まっています。

鮭はほどよい塩気と食感の良さがウリで、焼きおにぎりともつゆとも相性が良くいい感じに噛み合っています。

水菜は見栄えの面では茶系統の中で緑という形で鮮やかさを演出していますが、食感、味などではあまり目立つことはありませんでした。

あくまで主役は焼きおにぎり、といった感じなんでしょうね。

つゆ・スープ

一番出汁を使った和風のつゆです。ただのお湯やお茶ではなくきちんとしただし汁にする事で、出先での食事としても通用するきちんとした料理に仕立て上げられています。

反面、お茶の風味は微塵もないので厳密にはこれは茶漬けというよりは湯漬けに近いものだと言えるでしょう。

味としては、上記のように焼きおにぎりとも具材とも相性のいい素晴らしいつゆで、量もきちんと焼おにぎりと具材をひたひたにできるだけのほどよい量が楽しめますので、つゆが足りない、という事態にはなりにくいと思います。

こういうのでいいんですよね、こういうので。

因みにワサビはそれほどツンとすることもなく、気にならない程度のものでしたので、入れても入れなくてもお好みで、といった感じでした。

評価

（５段階評価・標準は★３つ）

食べてみての感想などを

全体的にバランスと調和のとれた優秀なお茶漬けです。

この手の商品、今までありそうでなかったという点だけでもセブンイレブンの慧眼であると言わざるを得ません。とても良いです。

まず焼きおにぎりですが、ただ焼いただけではなくきちんと醤油で味付けされたものをお茶漬けにするという、ちょっとした贅沢な使い方がされています。

焼きおにぎり一個というと、ちょっと小腹が空いた時やお酒を飲んだ後の一杯として丁度いいくらいの量で、こういう使い方がされるのは飲み屋やカラオケなどの限られた場所、というイメージがありましたが、コンビニ商品として並ぶと、意外とマッチしているというか、普通に食べられる量なんですよね。

社会に出ると、じっくり休める時ばかりとも限らず、限られた時間で食事を、と考えると実に合理的というか、ささっと食べられる量というか。

ただ、やはりというか、筆者は割と食べる方なのでちょっと物足りない感は否めませんね。

ささっと食べるのにはよくとも、沢山食べたい人にはちょっと足りなくなるでしょうから、そういう方はホットスナックやおむすびなどで足りない分を補うか、もう一つ買うといいかもしれません。

次に具材ですが、こちらも全体量はとても少な目で、種類も鮭と水菜のみというシンプルの極みです。

ラーメンならば具材の少なさは全体の評価にも直に影響するほどの重要課題にもなりえますが、ことお茶漬けとなると話は別で、むしろ具材は目立ちすぎてもいけない、と考えます。

主張が強すぎるとメインとなるご飯とつゆとを食ってしまうからです。

ですので、お茶漬けの具材は大人しめ、かつご飯と相性のいいものが求められます。

その点、鮭は古来よりお茶漬けの具材として梅と並ぶ人気ですし、水菜は食感にのみ影響を与えるシンプルさで余計に目立ったりしないので、この点も問題なくクリアしていると言えます。

見た目も色鮮やか、かつ散らばっても汚く映らないなど、見栄えの面でも優れているように感じました。

ただ、具材としてみた場合、鮭はいいとしても水菜は見栄え以外に特にこれといった特徴もなく、ただ入っているだけにしか感じられませんでした。

もう少し大きめにカットしてあるならば、水菜のしゃきっとした食感もいいアクセントになったのではと思いますが、いかんせん小さすぎて、そのしゃきっとした感覚があまり感じられなかったのです。

この点はちょっともったいないですね。見た目を優先するなら、確かにこのサイズで正解なのですが。

つゆに関しては、出汁がきちんと利いていて具材とも焼きおにぎりとも相性がよく、文句なしに素晴らしい出来となっています。

このつゆが、温かで飲んでいるとこう、腹にしみわたり、冷えていた身体が芯から温まっていくのを感じるのです。

しょっぱすぎず辛すぎず程よい塩梅で飲みやすいのもありがたいですね。

このように優れた商品ですので、値段こそ同サイズのカップ麺などと比べやや高めになっていますが、かなり割に合った商品であると言えそうです。

総じて、お茶漬けという、ささっと食べたい人向けの商品としてはかなり理に適った出来になっている点が特に素晴らしい。

こういう商品、是非とも今後も増やしていってほしいです。

世間では「カレーメシ」「おじやメシ」と言った、お湯を注いで食べるおじや系統の商品が増えつつありますが、こういう、電子レンジで温める系の商品も日進月歩、少しずつ進歩していってるのを感じるひと時でした。

どうかこのレビューをご覧になった方が、筆者と同じくコンビニの新境地を楽しめますように。