皆さんはカヌレというお菓子をご存じでしょうか?
外側を蜜蝋で固めて焼いた、一見するとお菓子には見えないかもしれない真っ黒な焼き菓子、それがカヌレなのですが、このカヌレ、不定期ではあるのですが日本で流行し鎮静化し、というのを何度か繰り返しているなんとも不思議なお菓子なのです。
そしてこの度、このカヌレがとうとうコンビニ商品としてスイーツコーナーに登場したというのですから驚きです。
日本でもこれを扱っているケーキ屋さんやお菓子屋さんはそんなに多くないと思うのですが、コンビニで扱うようになるとは思いもしませんでした。
何を隠そう筆者もカヌレが大の好物でして、出先で売っていたりするとついつい買ってしまったりするのですが、まさかコンビニで食べられるようになるとは。
残念ながら関東限定の商品のようですが、これはレビューせずにはいられません!
早速レビューとまいりましょう!!
ローソンの『半熟風カヌレ』の概要
基本的な概要
メーカー | ロピア |
種別 | 焼き菓子 |
温かい・冷たい | 冷たい |
主な原材料 | 牛乳、砂糖、卵、小麦粉
卵黄、洋酒、バター、澱粉 |
価格(税込) | 230円 |
カロリー | 182キロカロリー(一個あたり) |
商品説明
ローソンの公式サイトでの商品説明は以下の通りです。
栃木県産の牛乳を使用し、外は香ばしく、中はしっとり仕立てた半熟風カヌレです。
引用元:ローソン公式サイト
実際に食べてみる
見た目はよく売られているカヌレのようだ、が……?
包装から出したのがこちらになります。陰にならないように撮影したのですが、そんなのお構いなしに真っ黒過ぎて、写真写りはちょっとよくないですね。
見た感じはよくあるカヌレのように逆にしたプリン型の、真っ黒な見た目となっています。
触った感じもごつごつとしていて、手触りからして柔らかくないようですね。
でもちょっと違和感……
違和感の正体は蜜蝋の有無?
裏返してみてみてもきちんとカヌレになっています。
しかしこの商品、見た目こそカヌレなのですが、原材料を見てみるとそこに蜜蝋の文字はなく、代わりにバターが含まれているんですよね。
見た目の再現こそされていますが、果たして食感の方はきちんと再現されているのか……?
食べてみての評価
味
カヌレは、外側は香ばしく甘く、内側は濃密なカスタードクリームでできた生地のようなしっとりとした甘さがウリだと思うのですが、本品は確かに内側はカスタードっぽい風味はするものの、外側はただ甘いだけで香ばしさはあまり感じられませんでした。
あのちょっと焦げている感じの、ほんのり感じるビターな風味も個人的には好きだったのですが、それは再現できていなかったようですね。
やはり蜜蝋でなくてはそれは難しいという事でしょうか。
中身の味は同じくらいに再現できているので、ちょっと惜しかったですね。
食感
外側はカリカリ、そして内側はしっとりとした柔らかい生地という大きく異なる食感となっているこの商品ですが、外側のカリカリ度合いも蜜蝋のものと比べるとバターを塗っただけの本品はどうしても半端な堅さといいますか、ぐんにゃりしているように感じてしまいます。
蜜蝋で固めるとかなり堅くなって、特に一番上と下の部分は結構な堅さになっているのですが、本品はそこまでの堅さではありませんでした。
また、部分部分生地がきちんと焼けていない生焼け状態の部分もあり、食感がぱさついてしまっている点も残念なポイントですね。
まさかこの状態の生地を『半熟』と呼んでいる訳でもないでしょうし、お菓子屋さんなどで売られている本格的なものに比べると品質面でもかなり見劣りします。
食べ応え
モノがかなり小さいため、食べ応えはあまり感じられない事でしょう。
ただし、堅い商品の為に歯ごたえは強め。
洋酒やバターが使われている為胸やけの原因にもなりかねませんので注意が必要ですね。
ある程度食べた気になりたいならこのサイズなら三つくらいは食べないと物足りないとは思いますが、ちょっと甘いものを食べたいときなどには悪くないサイズ感ではあります。
評価
(5段階評価・標準は★3つ)
味 | ★★★★ |
食感 | ★★★ |
食べ応え | ★ |
コスト | ★★★ |
総合 | ★★★ |
食べてみての感想などを
多少まがい物感はありますが、とても貴重なコンビニカヌレという意味では一定の価値はあると思います。
どこででも食べられるものではなかったカヌレが関東限定とはいえどこのローソンでも食べられるというなら、広範囲にその存在を知らしめられるだけの意義がありますので、実際の味などとは別に意外と重要な要素ではあると思います。
味に関しては内側は再現度が高めと言えるのですが、外側は香ばしさが欠けており、どうしても一歩足りてない感じですね。
これはひとえに外側に蜜蝋の代わりにバターを使用しているからなのではないかと思うのですが、このため食感も今一物足りず、挙句きちんと焼け切れておらずぱさついている有様で、今一プロの仕事と比べてずさんさ、適当さがにじみ出ているように感じずにはいられません。
元々のモノが小さめな為、食べ応えにはあまり寄与しないのもネックではありますが、こちらに関してはあくまでこれはおやつ、デザート感覚で食べる焼き菓子な為、そこまでマイナス要素ではないとは思います。
また、コスト面で見た場合、カヌレという、比較的手に入りにくく高級になりがちな焼き菓子を、200円で関東限定でローソンがある地域ならどこでも買える点に対し、実際の味や食感の再現度などを鑑みて、まあ妥当かなくらいの値段設定のように感じられました。
この辺り、従来のコンビニスイーツとはちょっと違う評価基準になっていると言えるでしょう。
少なくとも筆者はどこででもカヌレを買えるという一点はすごく評価したいと思いました。
以上の点から、思うところはいろいろあるもののコンビニスイーツとしてのカヌレは、総合的に見て悪くない商品である、と言えそうです。
ただ一つ、この商品に関して疑問がわいたのですが、どのあたりが半熟風なんでしょうねこれ?
食べていて普通のカヌレと大きく違う部分は、蜜蝋が使われていないところと生地が生焼けになって白くなっていた部分があったくらいなのですが、まさかこの二つを指して半熟風と謳っているわけでもないでしょうし。
これが判明せずとも評価はできたのでそのまま評価しましたが、もしかしたら何か大切なことを見過ごしているのかも……?
ともあれ貴重ないつでも食べられるカヌレです。定番商品になるといいなあ。
どうかこのレビューをご覧になったカヌレ好きな方が、貴重なコンビニカヌレを期待し過ぎずお楽しみいただければと思います。
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