近年、地味にコンビニのパンコーナーで、バーガー系の商品がちらほらリニューアルされたり、新商品が出たりしているようですね。コンビニでバーガー系というと、昔から麺類のコーナーの隣にひっそりと置かれた、紙包装で包まれたものが真っ先に浮かぶ方も多いかもしれませんが、今回紹介するのは、そういったものとは別に、ビニール包装されている、菓子パンなどと一緒に並んでいるものです。
「セブンイレブン」から、『たっぷりタルタルフィッシュバーガー』。時期的に揚げ物を使ったバーガーは、ちょっと外で食べるには怖くなりつつありますが、同時にスタミナが付くのも揚げ物ですし、「ちょっと試してみたいな」という気になったので、今回レビューすることになりました。
フィッシュバーガーは、みなさんご存じの『マクドナルド』など、バーガー系のファストフードにおいては定番中の定番の、人気商品の一角ではありますが、コンビニではあまり売られている印象が薄かったので、そのあたりの認識を一変させてくれるか、というのも気になります。それではさっそく参りましょう!!
セブンの『たっぷりタルタルフィッシュバーガー』の概要
基本的な概要
メーカー | タワーベーカリー |
種別 | 総菜パン |
具材 | 白身魚フライ、小麦粉
辛子入りタルタルソース |
パンの形状 | ハンバーガー |
価格(税込) | 203円 |
カロリー | 404キロカロリー(一包装あたり) |
商品説明
セブンイレブンの公式サイトでの商品説明は以下の通りです。
スケソウダラの白身魚フライと、タルタルソースがたっぷりサンドされたバーガーで、生地は風味が良くしっとりふんわりしています
引用元:セブンイレブン公式サイト
実際に食べてみる
見た目は公式サイトのものとほぼ変わりなし
よく、公式サイトの商品説明では、見栄えのいい写真が使われているため、実際の商品は結構微妙に見えたりするものですが、今回の商品に関してはそんなことはなく、むしろ直撮りした商品のほうが色合いがいいくらいで、少なくとも見た目の面での騙しは感じられません。
弁当類などで結構騙しが増えていた為神経質になっていましたが、最近はいくらか改善したのでしょうか?白身魚のフライは結構な大きさで、パンからはみ出るほど。これはなかなか食べ応えが期待できるんじゃないでしょうか?
中身はシンプル?タルタルソースは満遍なく
挟んでいる上のパンをどかしてみると、べったりとついたタルタルソースがお目見えです。挟んである状態だと存在がうかがえませんが、こうして見ると全体にまんべんなく塗られているのがわかります。
ファストフード店のものも含め、フィッシュバーガーでよくある問題の一つとして、このタルタルソースが片一方に偏っていたり、真ん中付近にちょっとしかついていなかったりと、均等に塗られていなかったり極端に少なかったりする事がある為、とりあえずその心配が杞憂に終わったのは嬉しいところ。一口目からタルタルソースの味がしっかりと感じられそうです。
食べてみての評価
パン生地
よくあるバーガー用の、ゴマが上についたパン生地です。生地そのものは柔らかく、簡単に噛み切れて食べやすいですね。
ただ、湿気にとても弱く、レンジで温めただけでぐしゃぐしゃになり縮んでしまう為、温めた後はすぐに食べるか、湿気を逃がせるようにある程度袋を開けておくといいでしょう。
この問題はバーガー・ホットドッグ系商品では毎度の難点ですが、やはりパン生地の改良で解決するのは難しそうですね……
具材
とてもシンプルに白身魚フライが乗っているのみです。これに関してはむしろ、ファストフード店のフィッシュバーガーでも同じため、余計な具材を入れていないことがプラスになっていると思います。フライそのものもパンからはみ出るくらい大きいですし、流石にサクサクとまではいきませんが、まあ食べられるくらいの食感に収まっていると思います。
どちらかというとタルタルソースがあまり酸味が感じられず、ゆるめの卵サラダみたいになっているのが気になりました。おかげで全体的に薄味、かつ卵の白身部分が食感に大きく目立ち、フライの食感とあまり噛み合わないため違和感を覚えましたね。「普通のタルタルソースを使えばいいのに」というちょっと残念な気持ちになりました。
食べ合わせ
バーガー系の商品ですので、ご飯ものとは全く合いませんが、白身魚フライなどの魚系の揚げ物や、ハッシュポテトを一緒に購入し、挟んで食べるという、ボリュームアップ系のカスタマイズは可能だと思います。
バーガー系の商品はこの手のカスタマイズがしやすいのが強みで、かつコンビニだからこそホットスナックとの組み合わせがしやすい、という点ではかなり強いんじゃないかな、と思います。飲み物としては炭酸飲料から清涼飲料水から、大体の飲み物とは合うんじゃないでしょうか。ただ、タルタルソースのべったり感が結構口に残るので、個人的には、さっぱりとしたお茶などで口の中をさっぱりさせたいところですね。
評価
(5段階評価・標準は★3つ)
パン生地 | ★★★★ |
具材 | ★★★ |
食べ合わせ | ★★★★ |
コスト | ★★★ |
総合 | ★★★★ |
食べてみての感想などを
総合的にみてやや優秀なバーガー系商品と言えます。パンはありきたりながら外れない妥当なものとなっていて、食べやすく普通に美味しくいただけますし、具材も白身魚フライのサイズが大きく、食べ応えがしっかりと感じられます。
食べ合わせに関してはバーガー系特有のカスタマイズ性の高さから、コンビニによくあるホットスナックとの相性も良く、不足しがちなボリューム面を補いやすいのが強みと言えます。
ただ、同時にどの部分もまんべんなく物足りない面があり、例えばパンは温めると萎んでしまい食感も悪くなりますし、具材とパンに満遍なく塗られているタルタルソースも、緩い卵サラダを塗りたくったかのような「コレジャナイ」感があり、これの風味と食感がフライとあまり噛み合わなかったため、評価がいまいち伸びない原因となっています。
というかなんでタルタルソースに卵が入っているのかわかりません。味から含まれているものから、明らかにタルタルソースとは違う何かとしか思えませんでした。普通のタルタルソースなら文句なしに星5つでしたのに。
このような状態ですので、コストパフォーマンスに関ては、妥当か、ちょっと足りないかな、くらいだと判断しました。ある程度腹にたまりますし、個々の要素はフィッシュバーガーをきちんと成り立たせているのに、この個々の要素のダメなところが足を引っ張り、全体の評価を落としている、といった感じですね。
ファストフード店のものもそうですが、フィッシュバーガーは、肉を使ったバーガー系商品より高くなりがちで、この商品も値段そのものが高めなのは仕方ないのですが、ではその割に合っている味なのか、と言われると、個人的には「うーんぎりぎり及第点かなあ」くらいでした。これに関してはすべての元凶はタルタルソースにあると言えます。独創的すぎます。悪い方向で。
今回は手抜きや騙しなどといった、企業側のモラルの低さは感じませんでしたが、変に個性を出そうとして失敗した感がありましたね。普通でいいんです普通で。
もちろんとびぬけた個性は時として流行すら引き起こしますが、多くの場合個性的な商品というのは一時しか流行らなかったり、個性的過ぎたが故に評価すらされずに埋もれるものなのですから。どうかこのレビューをご覧になった方が、この商品を買おうと迷った際に、判断の一助になりますように。
-
昔馴染みの味!セブンの『北海道産じゃがいものコロッケパン』実食レビュー
近年、コンビニのパンもかなり進歩していて、その辺のパン屋さんなどと比べても見劣りしないくらい、美味しいパンも増えてきました。 更にバリエーションも増し、季節ごとに新作が販売されるなど、各メーカーともこ ...
続きを見る
-
慣れ親しんだ定番!ファミマの『コッペパン焼きそば』
コンビニで定番の総菜パンというと、皆さまどのようなものをイメージしますか? カレーパンやソーセージパン、コロッケパンなどもありますが、筆者は何より「焼きそばパン」をイメージします。 定番のパンだけれど ...
続きを見る